案内
詩
◆
単葉
◆
複葉
雑記
記帳
リンク
▲サイトTOPへ
前の詩
次の詩
ぎごちない軌跡
蝙蝠が飛ぶ
黒いぎごちない軌跡で蝙蝠が
そこいらじゅうへ増えて飛ぶ
頬をかすめ背をかすめ
視界は羽ばたく暗がりへ
足の踏み場は奪われて
体は過去に
あるいは未来へ引きずられ
そこで見るものは胸をえぐる場面だとしても
それは所謂記憶と予感の上に建つ景色
外からは幾万の蝙蝠も黒い泥のように見え
その下の意識は沈められた人間のように見え
時折
くるくると螺旋を描いて上のほうへ行く泡が
暗い水底から水面までを
くまなく照らして、過ぎるのだろう
前の詩
次の詩
▲このページのTOPへ