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白蹄
私は白き馬上にあり
みはるかす地平は限りなく
明るく細かな靄に満ち
左のほうには
遠く白く霞んだ地より
大勢が居て、こちらを眺めている気配
右のほうには
しだいに近付く二本の柱
見あげても
ただ二本のみ目に入る大門が立つ
ここへ来るまでの山中を
白い四脚は羽があるかのように駈け
私の腕はその首へ
しっかりとまわされていた
それが今はゆったりと
歩みをゆるめた背の上で
一足ごとに門は近付き大勢が見る
私は自然
姿勢を正し
共にある
馬の脚へはいよいよ白く
明るく細かな靄がたなびく
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