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「必勝商品」

 受験シーズンを前にして、コンビニエンスストアには様々な菓子類が必勝祈願に乗じた名前で置かれはじめました。
 カールに「ウ」をつけた「ウカール」。
 ハチミツ飴の「勝チミツ」。
 べつに受験生ではありませんが「勝チミツ」を買って弟にも一個渡しました。
 しばらくして「人によったら甘くて喉が渇くかもしれない。」と付け加えると、間髪入れずに「食う前に言えよ!」と言われました。
 人がハチミツ飴を食べるに当たって、それほど決断を左右する情報では無いと思っていたので面くらいました。

2009年1月10日(土)
「酔う前」

 土曜日は、気の置けないサークル仲間との新年会でした。
 居酒屋で頼んだ1杯目のカクテルに茶色いストローが入っていたので「ずっ…」と吸いましたが、なにも口に入ってきませんでした。
 ストローかと思ったのはマドラーだったのです。
 よく考えたらアルコール飲料にストローが添えられているわけがありません。素面なのに驚きのうっかりミスでした。

2009年1月12日(月)
「詩人が二人」

 冬、家に居て一番寒さを実感するのは入浴時です。気温が低い日ほど、お風呂の温度がまるでお金で買った愛情のようにハイスピードで冷めてゆくからです。
 それはさておき、実は私の母も詩を書いています。
 私は母に詩の書き方を習ったわけではありません。読ませてもらったことも少ないのに、二人の詩は本質的な部分で似通っています。
 詩に限ったことではありません。何か作品を作って発表したいという人は多かれ少なかれ、何としても手に入れたいものか、どうしても手放したい何かがある人ではないでしょうか。
 母の詩に描かれる景色、空気、手ざわり。また、登場する動物達の足音に触れるほど、それらを書かずにはいられなかった魂の傾向と渇きに因縁めいた逃れられなさを感じます。そして、母の心の琴線は私のそれと数本は同じなのだろうと思わざるをえません。

2009年1月16日(金)
「カウントダウン」

 時計が止まりそうです。
 それは山深い集落の小学校の校庭に立つ太陽電池式であった時計で、学校が廃校になった後、四方から縦横無尽にはびこった葛に覆われ今や緑の不思議な杖と化して立ちつくしている、という時計とは全く関係がない私の腕時計です。

2009年1月21日(火)
「胃がたいへん」

 今週の火曜日あたりから風邪を引いて以来、微熱が37.5度ぐらいをうろうろしています。苦しいと言うほど苦しくないのですが、体がだるいので昨夜お医者へ行きました。
 先生は私の喉を見、腹をあちこち押したあとでおっしゃいました。
 「10月のおなかと同じです。」
 10月に胃炎で受診した時と同様に胃の上部がずいぶん荒れていました。先生は胃薬だけでなく「どうしても飲みたいなら」と念を押してから総合感冒薬も処方し、丁寧に説明してくださいました。
 「風邪薬飲むと、どんな弱い薬でもやっぱり胃は荒れますからね。今は風邪の心配してる場合じゃありませんよ、胃薬を飲まないと! 胃薬を!」

2009年1月23日(金)
「時計の電池を交換しました」

 しばらく気分が沈んでいたりしたせいで雑記を書いていませんでした。書きたいことはいっぱいあるので一挙に数回分発表します。
 昨夜、気分転換にスケッチの本を読みました。
 模写の一方法に「まず、目をかく」とありました。目…何の目? 私の目? 猫の目? それとも心の目みたいな哲学的な話? と悩みました。そんな深遠なスケッチ方法があるなんて知らなかった、と、もう一度見直したら「ます目をかく」の読み間違いでした。
 このようにして私の混乱の原因は大概私にあります。

2009年1月24日(土)