「サンダル」
そろそろ外出用の靴を買い替えようと思って、近所の百貨店へ行きました。
春に改装されてからは初めてだったので、新店舗もかなり増えていました。
気楽な雰囲気と素敵な柄のワンピースにひかれて入った店は、流行の皮サンダルも良いデザインです。でも、小柄な私にロングワンピースは難しいなあ、と思っていると男性店員さんが明るく声を掛けてきました。
「そのワンピースは身長160cmの方に合うデザインなんです!」
一目見たら自分の身長と釣り合う服かどうかすぐに分かるのに、そんな率直に言わなくても良さそうなものです。
「そうでしょうね。」
私が別にムッとしたわけではなく淡々と返事をすると、なぜか店員さんがやや慌てた様子になりました。
「あ、同じデザインでこっちにチェニックもあるんですよ。」
それへ適当に相槌を打ちながら、さきほどのサンダルの値札を見ると2万3千円でした。
良い品だと相応に値段もするものなのかな、と見ていると、自信ありげに店員さんがおっしゃいました。
「そちらは山羊革でイタリア直輸入ものなんです。円高の影響で先月より3割お安くなってるんですよ!」
なるほど。買う気になるかどうかはさておき、今日初めて値札を見た人間には分からない情報です。
でも山羊革イタリア製じゃなくてもいいんです。
そもそも小心者ゆえ2万円以上する靴なんて敷居が高くて普段使いにできないです。
店構えが気軽でも、店員さんがユニークでも、お店の品物が全部イタリア生まれらしいので、再々行く店にするのは難しいという印象でした。
2009年6月14日(日)