「禁断の白」
疲れ対策に、それが使われることは知っていました。でも、受験戦争に巻き込まれているわけでも、超過重労働というわけでもないので手を出すのがずっとためらわれていたのです。睡眠とか食事とか、薬を飲むにしてもアリナミンとか、その程度にとどめておくのが穏やかだと思っていました。でも、ついに私はそれを買ったのです。思えば、その存在を最初に私に教えたのは大学時代の先輩でした。
「何時間も雨の中自転車で走り続けて、もう足が上がらない、すこしも筋肉が動かないっていう時に、ひとかけら…ほんのひとかけらでね。」と、その効用を熱心に語り、ついでに「ちょっとどう?」と勧められた白い粉っぽいもの。もちろん、当時は丁重にお断りしていました。
買ったことを親兄弟にはまだ話していません。何か、とてつもなく心配しそうだからです。
勤めが日勤7時間の人間が100%ブドウ糖をおやつにし始めたなんて、やはり言い出しにくいですよね。
2006年2月9日(木)