「家にあるもの」
今日から父は関東へ出張しています。
そのことと、今朝、私が職場で火曜日の日経新聞夕刊を引っぱり出して文化面を調べていたこととは関係があります。
昨夜父は、出張先でちょうど見に行けそうな展覧会情報が新聞に載っていたのに、しっかり内容をチェックする前にそれが資源ゴミに出されてしまったのだと、かなり長々といやな口調で家族に不平をこぼしました。それで父が唯一覚えていた展覧会の最終日を手がかりに、私がインターネットの展覧会検索ページで調べましたが、それらしいものは見当たりませんでした。
家で一番さっぱりした気性の割り切り上手な弟は「縁が無かったんやろ!」と早い段階で言い放っていましたが、母は、そういう実用的精神構造と相容れないタイプの繊細なところがあります。母は私にこっそりと、恨みがましい調子で、展覧会が何だったのかが気になるから調べて来てほしいと言いました。
情報は火曜の夕刊には載っていませんでした。父は自信に満ちて「火曜の夕刊にあったのに」と繰り返していましたが、証拠と考察は先入観念を超えます。続けて火曜から木曜の日経新聞をすべてチェックすると、それらしき情報は木曜の朝刊にありました。
こうして意地になった家族は、それぞれの言い分が増えるわけです。
2007年6月29日(金)